「心臓、心臓病について」を事前にご覧いただくと、さらに分かりやすいです。

BNPとは
BNPとはBrain Natriuretic Peptide(ブレイン ナトリウレティック ペプチド)の略で、心臓から分泌されるホルモンの一つです。このホルモンには以下のような作用があります:

  • 体内の余分な水分やナトリウムを尿として排出する
  • 血管を拡張させて血圧を下げる

身体に水分が増えて血液量が多くなると、心臓が送り出す血液の量も増え、心臓に負担がかかります。また、血管が収縮して血圧が高くなると、血液を送り出すためにさらに心臓に負担がかかります。BNPはこのような負担を軽減するために働くホルモンです。

どのような時に検査するか?
BNPは血液検査で測定できます。値が高い場合、身体が心臓の負担を軽減しようとしていることを意味し、心臓に何らかの負担がかかっている可能性があります。息切れ、胸痛、動悸など、心臓病が疑われる症状がある場合に検査します。
また、心不全や弁膜症、心筋梗塞などの既往がある場合は、定期的な検査で心臓への負担が増していないか、病気が進行していないかを確認します。

どのように評価するか?
BNPが35pg/ml以上の場合、前心不全や心不全の可能性があるため、胸部X線、心電図、心エコー検査が検討されます。すでに心臓病がある場合、目標とするBNPの値は、心臓の状態によって異なります。
BNPだけでは判断が難しい場合もあるため、診察やほかの検査結果もあわせて心臓の状態を評価します。

最後に
BNPは結果が数値で示されるため、心電図などよりもわかりやすいかもしれません。日常的に行う検査ではありませんが、検査を受けた際にこの記事が参考になれば幸いです。