帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそう(水痘)のウイルスが体内に潜み、免疫力が低下したときに再び活性化して発症する病気です。
20歳以上の約95%はすでに水痘ウイルスに感染したことがあるとされ、一般成人の20〜30%が一生のうちに帯状疱疹を経験するといわれています。
特に高齢者では、疲れやストレス、持病などで免疫力が下がると発症しやすくなります。
主な症状
- ピリピリとした痛みが最初に出て、数日後に赤い発疹や水ぶくれが出現します。
- 症状は神経に沿って出るため、通常は体の片側に出現します。
- 水ぶくれは1週間〜10日ほどで治まりますが、痛みは2週間以上続くこともあります。
「帯状疱疹後神経痛」も注意が必要です。特に高齢の方ではリスクが高く、長期間にわたり痛みが残ることがあります。
また、発症する部位によっては重症化のリスクがあります。特に脳へ感染が及ぶと致命的にもなりえます。
- 意識がもうろうとする、けいれんを起こす。
- 目や耳のまわりに症状が出る。
➡ このような場合はすぐに専門医を受診してください。
治療方法
- 治療には抗ウイルス薬を使用します。
- 水ぶくれが出てから72時間以内に治療開始することが望ましく、後遺症の予防にもつながります。
- 腎臓の状態によって抗ウイルス薬の種類や量が変わるため、過去の血液検査結果を持参していただくと治療の参考になります。
➡ 痛みを伴う皮疹があり「もしかして帯状疱疹かも?」と思ったら、早めに受診することが大切です。
感染についての注意
帯状疱疹は他人に直接うつることはほとんどありません。
ただし、水ぼうそうにかかったことがない方やワクチン未接種の方が水ぶくれに触れると、水ぼうそうを発症する可能性があります。
- 水ぶくれはガーゼなどで覆っておきましょう。
- 妊婦さん、乳児、免疫が弱っている方(がん治療中、HIV感染症など)には特に配慮が必要です。
もし水ぼうそう未感染の方が接触してしまった場合、3〜5日以内のワクチン接種で発症を防げる可能性があります。
予防とワクチン
帯状疱疹はワクチンで予防可能です。
- 弱毒化水痘生ワクチン:1回接種
- 組換え帯状疱疹ワクチン:2回の接種が必要ですが、10年後も約70%の予防効果が持続するとされています
➡ 特に高齢の方では帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛の予防に効果的なため、接種を検討しましょう。2025年度から65歳以上は公費助成の対象となっています。
当院でできること
当院では、帯状疱疹の診断・治療だけでなく、ワクチンの相談や接種にも対応しています。
帯状疱疹後神経痛のコントロールが難しい場合は麻酔科など痛みを専門とする医療機関へ紹介させていただきます。
まとめ
帯状疱疹は誰にでも起こり得る身近な病気です。早期治療とワクチンによる予防がとても重要です
- 総合内科専門医・循環器専門医による診療
- 生活習慣病から心疾患まで幅広く対応
- 津山市二宮に立地、駐車場完備
- 中国自動車道院庄インターから車で5分、国道53号線すぐ
地域の皆さまの健康を守るパートナーとして、安心してご相談いただける診療を行っています。
よくある質問
Q1. 帯状疱疹はうつりますか?
A: 帯状疱疹そのものは人にうつりませんが、水ぼうそうにかかったことがない人にうつると水ぼうそうとして発症することがあります。妊婦や母親に水ぼうそう罹患歴やワクチン接種歴のない赤ちゃんは重症化リスクがあるため接触は避けましょう。
Q2. ワクチンで予防できますか?
A: はい。50歳以上の方には帯状疱疹ワクチンの接種が推奨されています。重症化や長引く神経痛の予防にも効果があります。2025年度から65歳以上は公費助成の対象となっていますので、接種を検討しましょう。
Q3. 神経痛はどれくらい続きますか?
A: 帯状疱疹後神経痛は数か月〜1年以上続くことがあります。早期の治療でリスクを減らすことができますので、疑わしい皮疹が出現した場合は早めに病院を受診しましょう。神経痛に対しては痛み止めや神経ブロックなどの治療が検討されます。
