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NO. 310

2022年のインフルエンザワクチン

2022年7月

 6月23日に“日本ワクチン学会”が
*2022−23シーズンのインフルエンザワクチン接種について
「インフルエンザの罹患率や死亡率を低下させるため、本学会は、生後6ヶ月以上のすべての人に対するインフルエンザワクチンの接種を推奨します。」
との見解を発表しました。

 昨年(2021年)10月の “ 今日も元気で(301)” で、“今年のインフルエンザワクチン” として、2020年はインフルエンザの流行が極端に少なかったので、2021年は、大流行するだろうから、インフルエンザワクチンを受けてくださいと書きましたが、見事に、私の予想は外れ、インフルエンザの流行は2年連続でありませんでした。

 今年は、日本ワクチン学会が、インフルエンザの流行を予想しています。

 “2つの異なったウイルスの同時流行は起こらない” との考えから、インフルエンザの流行が無い原因の一つに、新型コロナの流行が挙げられていました。
 しかし、現在、南半球のオーストラリアでは、新型コロナとインフルエンザの同時、しかも爆発的な流行が起こっています。
 毎年、南半球で流行したインフルエンザの亜型が、北半球で流行する可能性があるとされていて、北半球のインフルエンザの流行の予想に南半球の状況が参考にされています。

 今年は、日本でも新型コロナが治まらない状況で、インフルエンザの大流行が予想されます。

 そこからの、日本ワクチン学会の見解の発表です。そして、東京ではインフルエンザの集団感染による学級閉鎖が起きました。

 また、新型コロナ感染が子どもたちに広がっていますが、インフルエンザは子どもたちにとって、新型コロナより怖い感染症であると思います。さらに、2年間流行がありませんでしたから、小さな子どもにとっては新型インフルエンザです。インフルエンザの重症化が懸念されます。

 日本ワクチン学会は、“特に接種が推奨される方”
 ◆インフルエンザの合併症のリスクが高い方:生後6ヶ月以上5歳未満の乳幼児、神経疾患のある子ども、妊娠中の方、その他特定の基礎疾患を持つ方
 としています。

 オーストラリアの流行は、通常より2〜3か月早く起こっています。日本でも早めの流行が始まるかもしれません。10月からインフルエンザワクチンの接種がはじまります。忘れないでください。

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