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NO. 306

新型コロナウイルス感染症(16)

2022年3月

 前回の「今日も元気で(305)」では、5歳〜11歳の新型コロナワクチンの接種に関して、

 私:「予防接種ですね。やはり受けたほうがよさそうですかね。3月までは、まだ時間がありますから、また、そのころに考えますかね。」
          とはっきりしない返事をしていましたが、3月になりました。

厚労省の保護者向けのパンフレット「新型コロナワクチン接種についてのお知らせ
(2022年2月10日)の一部を紹介いたします。

Q:新型コロナワクチンは、どんな効果がありますか?

A:新型コロナワクチンを受けることで、新型コロナに感染しても症状が出にくくなります。
 オミクロン株が出現する前のデータですが、5〜11歳における2回接種後7日以降の発症予防効果は、90.7%と報告されています。

Q:子どもが新型コロナワクチンを受けた後は、どんな症状がでますか?

A:注射した部分の痛みが一番多く現れます。
 注射した部位の痛みが一番多く、1回目で74%、2回目で71%でした。疲れた感じや発熱などは、1回目より2回目の方が多く現れ、38度以上の発熱は1回目で2.5%、2回目で6.5%でした。

■数日以内で起こることがある症状
症状が出た人の割合 症状
50%以上  注射した部分の痛み、疲れた感じ
10〜50%  頭痛、注射した部分の赤み・はれ、筋肉痛、寒気
1〜10%  下痢、発熱、関節痛、嘔吐

Q:若い男子ほど接種後に心筋炎を発症しやすいと聞きますが、子どもはどうでしょうか?

A:米国では、12〜17歳男子に比べ、5〜11歳男子の方が、心筋炎が報告される割合が低いとされています。

 しかし、ワクチン接種後4日程度の間にお子様に胸の痛み、動機、息切れ、むくみなどの症状がみられた場合は、速やかに医療機関を受診して、ワクチンを受けたことを伝えてください。
                              とあります。

 この1か月間で、コロナ感染者は、少しづつですが減少しています。しかし、10歳未満の感染者の割合と絶対数は確実に増えています。学校や保育園でのクラスターの報告が多くあります。ワクチンを受けていない子供たちの感染が増えているのです。

 オミクロン株でもワクチンの効果があると考えるべきだと思います。そして、小児でも2歳未満と基礎疾患のある小児患者には重症化のリスクがあるとされています。基礎疾患としては、慢性心疾患、慢性腎疾患などや、高度肥満、早産児など、さらに海外での長期滞在を予定する者が含まれています。

 厚労省は12歳以上に関しては努力義務を適応していますが、12歳未満は努力義務を適応せずに、ワクチンを受けるか、お子様と一緒にご検討くださいとしています。

 厚労省に代わり

 私:「接種券が来ましたよね、やはり、受けときますかね。」と、今回は致します。

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