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NO. 287

おじいちゃん、おばあちゃん、気を付けましょう

2020年8月

 先日の、学校健診で、少しぽっちゃりの子ども達が目立ちました。新型コロナのせいで、学校や外で遊ぶことが少なくなったせいでしょうか。今回は、子どもの肥満についてです。

 子どもの肥満は、2006年までは増加傾向でしたが、同年以降は減少傾向に入っています。しかし、肥満度50%以上の高度肥満の割合はあまり変化ないようです。

 特に、高度肥満の子どもは、将来、高血圧、糖尿や肝疾患などの成人病に罹りやすいだけでなく、肥満は不登校やいじめなどの原因になるとされています。

 そこで、【おじいちゃん、おばあちゃん、気を付けましょう】ですが、
「21世紀出世児縦断調査等の高度利用による家庭環境とこどもの健やかな成長との関連に関する学際的研究」(2017)という厚労省が補助をした研究で、「同居するきょうだいと祖父母の有無による過体重・肥満の割合」を調べています。

 【同居するきょうだい】の「ない」の子どもは「ある」子どもより肥満の割合が多く、【同居する祖父母】の「ある」子どもは「ない」子どもより肥満の割合が多くなっています。

 つまり、【おじいちゃん、おばあちゃんと同居する一人っ子】が太りやすい、となります。

 おじいちゃん、おばあちゃんが、可愛いいお孫さんに、「これを食べさせあげよう、あれも食べさせてあげよう。」という気持ちは分かりますが、要注意です。

 「幼児肥満ガイド」に下記のような声掛けが載っていました。

  *子どもの肥満対策は家族全員で取り組もう
  *ソフトドリンクや甘いジュースを減らそう
  *家族でご飯を食べよう
  *食事はバイキング形式はやめて、一人前づつ用意しよう
  *ゆっくりよく噛んで食べる習慣をつけよう、早食いはだめですよ
  *育児の手段として食品は使わないように
  *早起き、早寝、朝ごはん、適度な運動、朝うんち
  *テレビやゲームなどの時間を減らそう、2時間以内に
  *競争してもしなくてもいいから、外で体を動かそう、1時間は

 子どもは、成長の途中ですから、体重を減らす必要はありません。身長の伸びにあった体重の増加を目標とし、家族で楽しく食事をすることが大切です。

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