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NO. 227

2020年東京オリンピックとおたふくかぜ

平成27年7月

 私の大予想です。

 「このまま、おたふくかぜワクチンが定期接種にならずに任意接種のままだったら、2020年の東京オリンピックの時に、おたふくかぜが大流行して、海外からの選手や観光客が日本に来るのを嫌がる。そして、日本は、まだ、おたふくかぜワクチンを定期接種にしていないと、世界中に知られてしまう。国は、新国立競技場建設資金のほんの少しでも、おたふくかぜワクチンの費用に使っておけばよかったと後悔する。」

 今年(2015年)はおたふくかぜ大流行の年になっています。

 おたふくかぜは、以前から4〜5年周期で流行していましたが、1989年にMMR(はしか・風しん・おたふくかぜの混合ワクチン)が定期接種として導入された後は、定期的な流行が影を潜めていました。しかし、1993年にMMRが中止されると、再び流行が定期的となっています。

 2001年、2006年、2010年、そして、今年の2015年です。

 流行は、おたふくかぜに抵抗力が無い人、具体的にはおたふくかぜに罹っていない人と、おたふくかぜワクチンを受けていない人、がある程度の数になると流行します。4〜5年周期で流行するということは、流行を起こすまでの人が溜まるのに4〜5年かかると考えられます。

 おたふくかぜは、大人になって罹ったら、大変だから、早いうちに罹ったほうがいいと考える人がいます。

 確かに、おたふくかぜは軽いこともありますが、10人に一人が無菌性髄膜炎を発症します。また、稀な合併症ですが400人から1000人に一人の割合で難聴があります。両側の高度難聴になってしまうと、全く聴力を失うことになります。また、今回の流行では大人も罹っているようです。妊婦さんが罹ると、特異的な先天奇形はないとされていますが、妊娠の前期に罹ると流産することがあります。

 どんな病気も、ワクチンで予防出来るのならば、予防すべきです。おたふくかぜと縁なしに暮らせることは出来ません。

 行政がおたふくかぜワクチンを2020年の東京オリンピックまでに定期接種とする可能性は低いようです。今回の流行で、おたふくかぜに罹らなかったら、是非とも、任意接種ですが、オリンピックまでにはワクチンを受けてください。

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