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NO.133

三種混合にご用心

平成19年5月

 三種混合ワクチンは、ジフテリア・百日咳・破傷風のワクチンが入っている混合ワクチンです。
特に、1歳までに百日咳に罹ると重症となりますから、生後3ヶ月を過ぎたらなるべく早く三種混合ワクチンを3回接種することが勧められています。
 しかし、BCGが生後3ヶ月から6ヶ月未満の間に受ける事になっていますから、生後3ヶ月になったらBCGを受けて、次に三種混合を受けることになります。

 三種混合の接種にはT期とU期があります。
T期は生後3ヶ月から生後90ヶ月にいたるまでに3回、そして、T期の追加をT期初回接種(3回)終了後6ヶ月以上の間隔をあけて1回接種します。
U期は11歳以上13歳未満に1回接種します。
T期を3回受けるときの間隔は3週間から8週間と予防接種法で決められています。
3週間から8週間の間に受ければ定期接種となりますが、8週間を1日でも過ぎてしまうと任意接種となります。
8週間過ぎても、医学的には効果の点で大きな差はなく、3回接種することが勧められており、多くの自治体では8週間を過ぎても定期接種とみなしていました。

 しかし、今回、法律をしっかり守り、8週間を過ぎたら任意接種とするようにとの通知が国から来ました。そして、定期接種と任意接種には2つの大きな違いがあります。

 まず、@定期接種の費用は行政が負担してくれますが、任意接種では自己負担となります。
 A予防接種による健康被害が出た場合には、定期接種では予防接種健康被害救済制度ですが、任意接種では医薬品医療機器総合機構法による救済となります。

 津山市では、@に関しては、8週間を過ぎて任意接種になっても、これまでと同じく、費用は行政が負担することになりました。
Aに関しては、8週間を過ぎれば法律どおりの処置となります。結局、国からの通達が改めてだされましたが、津山市の子どもたちには大きな変更はなく、8週間までの間隔で三種混合を受けるようにしてください。

 生後3ヶ月を過ぎると、BCG・三種混合3回・ポリオ2回と予防接種だけでも大変ですが、BCGと三種混合の3回を先にして、最後にポリオを飲むのがベストでしょうか。