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NO.104

インフルエンザのシーズンがやってきました

平成16年 11月

1)潜伏期:1〜3日です。うつってから1〜3日で発症して熱が出ます。

ゴホンとした時にうつる飛沫感染と、インフルエンザウイルに汚染されたものを触ってうつる接触感染があります。
飛沫感染では、患者さんから1m以上離れていればうつらないとされています。インフルエンザのウイルスは非常に小さいので、ウイルスは単独では自由にマスクを抜ける事できますが、飛沫感染は、つばの粒子に乗って飛ぶわけですから、マスクをしておけば、飛沫の粒子(つば)吸い込むことを予防できます。また、インフレフルエンザにかかった場合には、他人にうつす事も防げる事になります。マスクはうつさない為にも、うつらない為にも有効です。
インフルエンザに汚染されたものを触った手を口や鼻にもっていけば、感染します。予防には、手洗いも大切になります。

2)症状:高熱、せき、鼻水、結膜の充血、食欲不振、嘔吐、げり、頭痛、筋肉痛、関節痛、腰痛などです。

  とにかく、高熱で真っ赤な顔でボーッとなります。大人では、頭痛や腰痛などが激しく、「本当にしんどい」ようです。

3)診断:流行時には症状にようる診断が主ですが、のどや鼻の奥から綿棒で粘液をとりインフルエンザを調べる迅速検査もあります。

4)薬剤:抗ウイルス剤には数種類ありますが、子供には主に“タミフル”が使われます。症状の改善と、発熱期間の短縮が期待されますが、たまにタミフルが効かないインフルエンザもあるようです。

解熱剤は“アセトアミノフェン”です。商品名には“アルピニー、アンヒバ、カロナール、アニルーメ”等があります。インフルエンザには、これ以外は使わないで下さい。家に、「以前に、病院でもらった薬がある」からといって使わないで下さい。他の解熱剤は、インフルエンザ脳症の引き金になる事があるとされています。確実に名前の判る解熱剤を使ってください。

5)合併症:インフルエンザ脳症があります。けいれん、意識障害、重症となれば死亡することもあります。

6)家庭では、*安静が第一。*保温は寒くなく、暑くなく、コタツは熱がこもりますから駄目です。*食事は、水分を十分に、食欲が低下するのは防御反応と考えられます。無理に食事をとるとかえって負担となります。*入浴は、元気が出てきたら、お風呂でサッパリもいいです。*「いつもと違う、なんか変だ」は早めに受診をして下さい。

7)予防:乳児や抵抗力のない老人などがいる家庭では、インフルエンザを持ち込まないよう、家族で予防接種を受ける事も考えてください。