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NO.91

子どもが飲めない薬は、ゴミである。(T)

平成15年 10月

お母さん

 「先生、やはりあの薬、どうしても飲めないんです。」

 「ミルクのあとに飲ましたら、ミルクと一緒に全部もどしてしまいました。」

 「(薬が苦い時は)確かにこの薬はおいしくないですよね。」

 「(この薬は結構、甘くておいしいはずなんだけどの時は)お母さん、何とか飲ましてくださいよ。」

 「(最後に)どうしましょう・・・・・。」

たまに、お母さん

 「うちの子どもは、薬大好きで、何でも飲みます。」

 「ありがとうね、ボク」と子どもに感謝。

・・子どもが飲めない薬は薬ではなく、それはゴミである。・・とお母さんたちの気持を訴えている一節を“小児の薬の選び方・使い方”(南山堂発行)という本の中に見つけました。

 【いつ飲ませるのか】

 乳児では授乳後は満腹で飲まないので、母乳やミルクの前に飲ませるように指示する。食事をとれなくても、薬は飲まなくてはいけないことを説明する。

 (成人では食後が多いですが、子どもには食前か食間に、また、1日3回なら6〜8時間間隔で食事に関係なく飲ませてください。抗生物質で1日3回服用の場合、最初の日は4〜5時間の間隔でもいいですから1日分をしっかり飲ませてください。)

 【飲み方】

1)こなぐすり

 粉薬を飲める子どもでは、以下の手順がお勧めである。 

  1回分の薬の入った袋の口を切る。

  袋の中にスプーンで極少量(スプーン1杯以下)の水を入れる

  手早くかきまぜて、そのスプーンで子どもの口のやや奥に薬を入れる。

  子どもがゴックンできたら、誉めながら、好きな飲みものを飲ませる。

 (薬の袋を使う方法です。私も初めてみました。子どもの粉薬は甘いものでコーティングされています。溶かすなら、なるべく少ない液体で、なるべく早く飲んだほうが薬本来の苦味が出ません。是非、試してください。)

 

次回も、この本から、薬の飲ませ方に関して書き出してみます。

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