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NO.86

予防接種(1)

平成15年 5月

予防接種(1) 生ワクチンと不活化ワクチン

今回から、しばらくは予防接種のことを書こうと思います。(主に小児内科2000.32.10:予防接種Q&Aという雑誌を参考にしています)

予防接種には、生ワクチンと不活化ワクチンがあります。

T)生ワクチン

1)細菌やウイルスの病原性を弱め、体内で増殖し軽い感染を受けたのと同じ様式で免疫を与えます。

2)BCG、ポリオ、麻疹、風疹、おたふくかぜ、水痘、種痘などがあります。

3)1回の投与で長期間効果がつづき、通常の接種回数は1回です。しかし、ポリオには3種類のポリオウイルスが入っていて、しっかり効果が出るように2回接種します。(接種回数については、次回に書こうと思います)

4)体内で増殖し、免疫をつけるので、自然の感染症と同じような症状が出ることがあります。

麻疹ワクチンでは、10〜2週間後に発熱、発疹。

風疹ワクチンならリンパ節腫脹、関節痛。

おたふくかぜワクチンは唾液腺の腫れや無菌性髄膜炎(実際のおたふくかぜの後ではワクチンより100倍の頻度で無菌性髄膜炎になります)

BCG後の腋のリンパ節腫脹などがあります。

5)生ワクチンを接種した後、1ヶ月は他の予防接種は出来ません。

U)不活化ワクチン

1) 細菌、ウイルス、毒素を加熱やホルマリンで感染力、病原性ともに不活化して接種されます。

2)三種混合(百日咳、ジフテリア、破傷風が入っています)、日本脳炎、インフルエンザ、B型肝炎などがあります。

3)生ワクチンと異なり、初回の免疫を得るのに数回の接種が必要です。

4)副反応は、どの予防接種も、投与後24〜48時間以内に発熱、局所の腫脹などの反応がある事があります。

三種混合の後の1〜2日後に腫れることが半分近くにみられます。肘まで腫れるようでしたら受診してください。また、硬いしこりを残すことがありますが、これは2〜3ヶ月で自然に消退します。

5)不活化ワクチンの接種後1週間で他の予防接種ができます。

  三種混合を続ける時には、3週間以上あけないといけません。

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