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NO.62

坐薬

平成13年 5月

 「坐薬は使ったことがないんです。」というお母さんもいます。また、落語ではありませんが「ざぶとんの上に正座をして飲むくすり」でもありません。今回は、飲み薬が飲めない場合には便利な坐薬についてです。

1)使い方

 ロケットのような形をしています。太い方を持って、とんがっている方から肛門にいれます。入りにくい時には、少し水でぬらして下さい。持ちにくいときには、テッシュぺーパーでつまんで下さい。肛門に入れたあと数秒間しっかり押さえておけば出てくることはありません。あばれて入れにくいことがありますが、特に女の子の場合、誤って膣に入れることが無いように、しっかり肛門を確かめて入れてください。

2)坐薬の種類

 子供でよく使う坐薬には解熱剤の他に、抗生物質・抗ケイレン剤・気管支拡張剤(咳止め)・鎮吐剤(吐き気止め)などがあります。

3)古い坐薬は?

 坐薬の種類にもよりますが、解熱剤なら1年ぐらいは使えると思います。暑いと溶けますから、冷蔵庫に入れてください。また、半分だけ使うときには、包装されたままナイフなどで切って下さい。

4)種類の違う坐薬を使うときは?

 同時に使ってもいい坐薬もありますが、刺激になって出てしまうこともありますから、30分は空けてください。

5)坐薬(解熱の)を入れても熱が下がらないのですが?

 解熱剤は30分〜1時間で効果が出ますが、病気の勢いが強いと、ほとんど下がらないこともあります。解熱の坐薬は7〜8時間は空けて欲しいのですが、熱が高くてグッタリ消耗している様でしたら、4〜5時間の間隔で入れてもいいと思います。しかし、熱が40度あっても、静かに眠っていたり、機嫌が悪くなければ、涼しくしてあげ、水分を十分に取らせて、坐薬は使わずに経過をみてください。

6)坐薬を入れたのですが、便といっしょに出てしまいました?

 坐薬の種類にもよりなすが、入れて直後で形が残っているならばもう一度入れてください。解熱剤で、しばらくして(10分まででしょうか)出たならば、あと1時間待って必要ならばもう一つ入れてくださいとしています。

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