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NO.52

“溶連菌感染症”と“りんご病”と“手足口病”

平成12年 7月

 この3つの病気はどれも、ブツブツの出る病気ですが、そう重症にもならずに経過する事が多く、いつから集団生活をしてもよいのかが、しばしば問題になる病気です。近頃、3つとも流行っているようです。各病気について簡単に説明をいたします。三太クンはお休みです。

 【溶連菌感染症】

1) 連菌という細菌による病気です。主に扁桃腺で細菌が増殖します。

2) 38度台までの熱がでて、細菌から出る毒素で、顔・わきの下・足の付け根を中心に赤い針で刺した様な小さなブツブツがたくさん出ます。重症の場合には猩紅熱と言われますが、最近では、まずありません。

3) 薬を飲めば、1〜2日で熱は下がり、他の子供にも感染しなくなりますから、本人が元気であれば集団生活が出来ます。

4) しかし、この病気の合併症にリュウマチ熱や腎炎がありますから、薬は10〜14日は必ず飲まないといけません。

 【りんご病】

1) ウイルスによる病気です。

2) ほっぺたが赤く、りんごの様になるので“りんご病”と言われます。その他、腕や大腿部にもレース状の紅斑が出ます。熱はあまり出ずに本人は、まず元気です。ブツブツは1〜2週間続きます。

3) 治療の薬はありません。ブツブツが出たときには、ウイルスはもういませんから、隔離する必要はありません。

4) 合併症は普通ありませんが、血液の病気など基礎疾患のある子供が罹ると重症になる事があります。

 【手足口病】

1) ウイルスによる病気です。

2) 口の中、手の平、膝、足の底、お尻の周りなどにブツブツが出ます。熱は結構高く出る事もあり、口の中のブツブツが痛くて食べれなく困る事もあります。

3) ウイルスを殺す治療はありませんが、解熱剤や、口の痛み止めなどが主な治療となります。感染性は2〜3週間は続きますが、後のほうはあまり感染力が強くありませんから、普通のカゼと同じに考えて、本人が元気になればブツブツが出ていても集団生活はしても良いようです。

4) まれに、髄膜炎などの合併症がありますが、他の夏カゼと同じ程度の頻度と考えてください。

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