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NO.4

溶連菌感染症

平成8年 6月

 扁桃腺炎の原因の一つに溶連菌があります。扁桃腺にうみがつき赤く腫れ熱がでて、針で刺した様な小さな赤いブツブツがわきの下や、わき腹、足の付け根に出たりします。また、手の甲が紙やすり状にザラザラすることもあります。舌にもブツブツが出て苺舌といわれる状態になります。目も充血してきます。熱の下がったあとに、ブツブツの出ていた所の皮膚がむけてきます。

 大きな子供では典型適な症状がでますが、小さな子では熱だけのことがあり注意が必要です。症状が激しいときには猩紅熱ともいわれる病気です。

 溶連菌感染症の扁桃腺炎が厄介なのはリュウマチ熱や急性腎炎が起こることがあるからです。リュウマチ熱では熱が続き、心臓の合併症がでますが、最近ではめったにおめにかかりません。急性腎炎は2から3週間後に起こります。コカコーラのような尿が出て顔がむくみ、血圧があがります。多くの場合は半年近くで治りますが、長いあいだ入院しないといけなくなります。

 合併症を予防するには扁桃腺炎の治療をしっかりすることです。溶連菌の診断がついたならば抗生物質を飲まないといけません。2日から3日で熱は下がりますが薬を止めると再発することがあり10日間は抗生物質を飲んでください。集団生活は熱が下がり元気になればできますが病院で許可をもらって下さい。また、家族内の感染もありますので兄弟姉妹の場合には予防的に薬を飲むことをお勧めします。とにかく、溶連菌感染症のときには元気に走り回っていても薬を最後まで飲ませて下さい。

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