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NO. 217

「誰かのために祈ると健康になる!?」

平成26年8月

  前々回の“痛いの、痛いの、とんで行け!”ではありませんが、「祈る」ことの効果について書いてあるコラムがありましたので紹介いたします。

 聖路加国際病院の保坂隆先生の「誰かのために祈ると健康になる!?」です。

 アメリカの研究で、重篤な心臓病の患者さんを、半分に分け、一方のグループの患者さには関係者ではない外部の人々から祈りを受ける。外部から祈る人々には患者さんの名前のみを知らせ、病気の種類などの詳細は知らせない。また、患者さん側も祈りを受けていることは知らない。

 結果は、祈りを受けていなかったグループの患者さんより、祈りを受けていた患者さんの方が回復具合が優れていたそうです。

 また、患者さんだけでなく、祈りを行った人にも何らかの効果があり、祈る人の体内では、脳の快感物質であるβエンドルフィンやドーパミン、愛情ホルモンと言われるオキシトシンなどの分泌が増え、脳の活性化や記憶力アップ等の効果があるそうです。特に、オキシトシンには @人への親近感、信頼感が増す Aストレスが消えて幸福感が増す B免疫力が高まると言われています。(オキシトシンはお母さんが赤ちゃんに授乳する時に、お母さんの体の中で沢山分泌されています)

 逆に、呪いをかけるような祈りは、ストレスが増えて免疫力が低下して、脳の一部が委縮するとされています。

 

 人間は、皆、超能力者なのでしょうか。多くの人の念力が集まると、見ず知らずの患者さんでも回復に向かうようです。

 また、昔から、「情けは人のためならず」と言われます。心優しく、他人の幸福を願っていれば、自分の心も穏やかになり、健康に幸せに暮らせるようです。

 最近、世界では悲惨な戦争、事件、事故が多くあります。動物で、同じ仲間同士の間でこれほど多くの殺し合いをするのは「ヒト」だけではないかと思われます。一番頭の良い「ヒト」が、一番愚かな事を繰り返しているようです。

 大人の社会の反映でしょうか。学校などでの「いじめの」問題で、良い方向への兆しは見えてきません。人に親切にすれば、必ず心豊かに楽しくなること。また、逆も真なりのこと。子ども達に伝えましょう。「誰かのために祈ると健康になる」「情けは人のためならず」です。

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