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NO. 177

今回も同時接種について

平成23年 2月

 前回の「今日も元気で(176)」では、“卯(うさぎ)年の予防接種と同時接種”として、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンや三種混合ワクチンの同時接種の必要性について書きましたが、「今日も元気で(176)」に遅れること約2週間(平成23年1月19日)で日本小児科学会も同時接種を勧める提言を出しましたので、その一部分を紹介します。(「今日も元気で」は進んでいるのです。)

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「日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方」
日本小児科学会

・・・・・。一方で、諸外国においては、同時接種は一般的に行われている医療行為である。特に乳児期においては、三種混合ワクチン、インフルエンザ菌b 型(ヒブ)ワクチン、結合型肺炎球菌ワクチンなどの重要なワクチン接種が複数回必要である。これらのワクチン接種がようやく可能となった現在、日本の子どもたちをこれらのワクチンで予防できる病気から確実に守るためには、必要なワクチンを適切な時期に適切な回数接種することが重要である。そのためには、日本国内において、同時接種をより一般的な医療行為として行っていく必要がある。
 同時接種について現在分かっていることとして以下のことがあげられる。

1) 複数のワクチンを同時に接種して、それぞれのワクチンに対する有効性について、お互いのワクチンによる干渉はない。
2) 複数のワクチンを同時に接種して、それぞれのワクチンの有害事象、副反応の頻度が上がることはない。
3) 同時接種において、接種できるワクチンの本数に原則制限はない。

また、その利点として、以下の事項があげられる。

1) 各ワクチンの接種率が向上する。
2) 子どもたちがワクチンで予防される疾患から早期に守られる。
3) 保護者の経済的、時間的負担が軽減する。
4) 医療者の時間的負担が軽減する。

以上より、日本小児科学会は、ワクチンの同時接種は、日本の子どもたちをワクチンで予防できる病気から守るために必要な医療行為であると考える。・・・・

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とあります。現在、私は鬼のような顔(赤ちゃんは鬼と思っているでしょうが)をして、1回に針を2本から3本と刺しています。可哀想な気もしますが、いずれ痛い思いをさせるなら、必要なワクチンをなるべく早く接種する事が重要です。

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