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NO.135

肥満(U)

平成19年 7月

 今回も肥満に関してです。前回は、成人肥満にならないためには小学校入学前までに肥満を卒業しましょうとの話でしたが、簡単ではありません。元気でしっかり遊び、しっかりお腹のすく子どもに、太るから食べてはいけませんでは、かわいそうですが、食事について書いてみます。

1.子どもはエネルギーがたくさん必要
 5歳の所要エネルギーは約1600キロカロリーです。体重は15kg前後ですから、だいたい体重1kgで100キロカロリー必要となります。大人の所要エネルギーは2300キロカロリーで体重1kgでは50キロカロリーになります。子供は、体重で考えると大人の2倍のカロリーが必要です。

2.脂やお菓子はカロリーが高い
 ご飯一杯(110g)が約160キロカロリーです。食パン1枚も約160キロカロリーですが、食パンの場合には食パンだけでは食べられないのでバター、マーガリンやジャムをつけます。バターが20gで食パン半分のカロリーがあります。そうすると、食パン1枚食べると、ご飯1杯の2倍近いカロリーを取ってしまうことになります。朝食は、ご飯が中心で、時々、パン食にして下さい。

その他、
・マヨネーズ30g
・ポテトチップス30g(大きな袋の3分の1ぐらいでしょうか)
・チョコレート30g
・キャラメル40g(8個)
がご飯1杯と同じカロリーです。
お菓子にすると、あっという間に食べてしまいそな量です。

 また、160キロカロリーを消費しようと思うと、45kgの女性では、
・掃除機での掃除では80分
・自転車で1時間
・ジョギングで30分
となります。
30分走った後に、缶ビール(350ml=140キロカロリー)をグイー飲み、ピーナッツを10個食べれば、カロリーの収支はメデタクゼロとなります。

 ダイエットの為に走ってもビールは止められない大人が、子どもに"お菓子はダメヨ"では申しわけありませんが、特に脂類とお菓子はカロリーが高いですから要注意です。

 では、どんなおやつにすれば良いのかですが。みかん、イチゴ、リンゴなどの果物がボリュームのわりにはカロリーが少ないようです。また、飲み物なら、これからは麦茶でしょうが、栄養を考えれば牛乳でしょうか。

 子どもには、おやつは栄養の面でも心の面でも必要ですが、なるべく決まった時間に、決まった回数で、かたよらない内容にして下さい。いつも、手にお菓子を持って遊んでいたり、冷蔵庫にはジュースが一杯では肥満の原因です。

 次も、肥満でいきましょう。肥満の話しでお腹一杯になりそうですが。

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