松尾小児科HPへ ≫ 「今日も元気で」topへ

NO.42

夏の病気

平成11年 8月

 明けそうで、明けない梅雨が終わったら、台風の残してくれた雨が降り、心細そうにセミが鳴いたと思ったら、カエルがゲロゲロしています。小児科の外来では、急に高熱のでる“夏かぜ”が流行っています。今回は、夏に流行る病気、咽頭結膜炎(プール熱)、ヘルパンギーナ、伝染性膿痂疹(とびひ)などについて書きます。

咽頭結膜炎(プール熱)

 40度を超える高熱がでて、のどがひどく赤く腫れ、眼が赤くなり、目やにも出たりする病気です。プールで流行する事があるのでプール熱と呼ばれますが、当然、プール以外でも移りますし、家族内で移し合う事もよくあります。高熱は4〜5日続くので、子供達はかなり消耗してしまいます。また、稀ですが肺炎の合併もあります。手洗い、うがい、水泳前後のシャワーと洗眼が予防では大切です。原因はアデノウイルスですが、はしか・風しんと違い、アデノウイルスには何種類もあるので、何回でも罹ります。プール熱がかなり流行っています。

ヘルパンギーナ

 これも夏に流行る高熱を出す病気です。特徴はのどの奥に発疹、水疱や潰瘍が出来る事です。急に高い熱が出て、のどが痛く機嫌が悪くなります。特に、食べる時に痛く、泣き出したりします。発熱は3日間ぐらいです。コクサッキーウイルスが原因ですが、これにも沢山の種類がありますから、何度でも罹ります。

伝染性膿痂疹(とびひ)

 皮膚に細菌がついて水疱などを形成する病気で、ドンドンとひろがってしまいます。虫刺されのあと、湿疹など皮膚の弱っているところや、脇の下など皮膚と皮膚が接触している部分で出来やすくなっています。治療は消毒と抗生物質の軟膏が主ですが、薬を飲む事もあります。虫刺されのあとなどを清潔に保つ事と、広がり出すと早いですから、見つけたら直ぐに病院を受診して下さい。

 その他

花火を足に落してやけどをする子、煙を吸って喘息の発作をおこす子が必ずと言っていいほどいます。

一晩中、クーラーを使うのは、やはり良くないでしょう。各部屋の状況もあるでしょうが、寝始めはクーラーを使っても、後は扇風機を壁にむけて部屋の空気を動かす程度にして下さい。

日焼けは、やけどの一種と思って下さい。夏は真っ黒になるのが健康的と思われるでしょうが、紫外線は皮膚に最悪です。これは、大人も一緒です。帽子を忘れずに、子供用の日焼け止めクリームもあるようです。                        

松尾小児科HPへ ≫ 「今日も元気で」topへ